2015年5月11日月曜日

ギリアド・サイエンシズの四半期配当は妥当か。

バイオ医薬品大手ギリアド・サイエンシズ(ティッカー:GILD)は、ウィルス疾患治療薬に強い会社です。日本ではインフルエンザ治療薬の「タミフル」が広く認知されているのではないでしょうか。





同社は潤沢なキャッシュを持つ為、他社の買収や研究投資が常ではないかと思っていましたが、4月の四半期決算でもアナウンスがあった通り、四半期配当の支払いが始まります。1株あたり0.43ドルが年4回支払われます。

これまでは自社株買いしか選択してこなかった同社。しかし、今年から配当支払いが始まったので今まで以上に株主の目が厳しくなるであろうと予想しています。現実的に配当の支払い能力があるのか、ざっくり考えてみます。


(ギリアド社のEPS推移)


先ずは1株あたり利益(EPS)の推移を見てみます。赤いグラフが同社のEPSですが、2014年に約4倍に増えています。これはC型肝炎治療薬「ソバルディ」の登場です。90%以上の治癒率を誇る同医薬品のヒットで、一気に大手医薬品メーカーの一角に登りつめました。また、4月発表の第1四半期決算の内容(EPS実績が2.76ドル)から、通年の予想EPSは個人的には10ドルを超えても不思議ではないと思っています。「ソバルディ」の後継薬「ハーボニ」の登場や日本でも「ソバルディ」の販売が始まる関係で売上高は増えるだろうと見込んでいます。




次に2015年第1四半期時点のEPSに対する配当性向は15.58%です。同じバイオ医薬品会社のアムジェン(ティッカー:AMGN)の同四半期の配当性向が37.44%なので、やや控えめなのも好印象です。配当利回り面では同社は魅力的な銘柄ではありません。恐らく1%台後半〜2.0%の間で推移するのが妥当かなと思ってます。

【参考指標】

・株価:103.85(5/8終値)
・PER:11.8(倍)
・EPS:8.80
・配当:0.43
・ROE:91.73(%)
・β値:0.80


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